カール F. ブヘラのブランドバリュー
当社のあらゆるコミュニケーション活動において、「守り続ける価値」という言葉が非常に重要な視点と言えます。カール F. ブヘラのすべての資産には、ここで働く私たちにとって特に大切な価値観がどのように結びついているのかを反映していなくてはならないと考えており、この考えは当社のパートナーシップ、製品、製造技術の中に表現されています。私たちは、この価値観を積極的に実行するとともに、将来に向けて守り続けていく姿勢を示したいと思っています。
そのための指針となるのは、持続可能性、伝統、卓越性、革新という不変の価値。卓越した製品、手作業で仕上げられたムーブメント、長年のパートナーシップ、永続的な社会貢献を通して、カール F. ブヘラはこの4つの原則を積極的に守っています。
持続可能性
私たちは今、未来への指針を設定しています。これは、伝統に培われた企業だけでなく、ブランドのために働く各個人にも当てはまることです。カール F. ブヘラが持続可能性を示す社会貢献活動やプロジェクト、時計を生み出しているのは、このことを自覚しているからです。その一例が、今年開催される「オンリーウォッチ」オークションへの参加や、非営利団体マンタトラストとのパートナーシップです。カール F. ブヘラは2013年から続くこのパートナーシップの中で、海洋環境やマンタの生息圏の保全に尽力しています。そしてこの度、このパートナーシップを支援する新しいタイムピース、パトラビ スキューバテック モルディブ が発売になりました。再生プラスチックを使用したストラップが特徴です。
伝統
1888年、カール・フリードリッヒ・ブヘラがルツェルンに初めて自分の時計宝飾店を開き、カール F. ブヘラが今日までつないできた長い伝統の礎を築きました。豊かなヘリテージと、中央スイスにある生まれ故郷ルツェルンとの深い結びつきは、カール F. ブヘラとそのコレクションをさまざまな形で特徴づけています。この結びつきがもっとも分かりやすく表現されているのが、ヘリテージコレクション。限定モデルを揃えたコレクションは、激動の歴史やブランド創業の地ルツェルン、優れた職人技、130年を超えるサヴォアフェールから生まれた卓越したデザインに対するトリビュートです。これはまた、最新モデルにも表れています。ヘリテージ バイコンパックス アニュアルは、時代を越えたエレガンスと最先端の水準を満たす技術を結びつけたタイムレスなアクセサリー。アニュアルカレンダーと特徴的なバイコンパックス・ディスプレイを搭載したクロノグラフは、2種類のバージョンがそれぞれ888本限定で2019年に発売され、2021年には、「逆パンダ」 デザインの新製品も加わりました。
卓越性
最高の精度を持つものを指して「まるでスイス製の時計のように」動くと言います。このような有名な格言が生まれるには理由があります。カール F. ブヘラのタイムピースは精緻な技術によって自社工場で製造されたムーブメントを搭載し、会社の厳格な品質基準を証明しています。だからこそ、時計職人は自らの仕事が会社の基準を満たしていること、さらには第三者の精度検査機関による厳格な試験にも耐え得ると確信できるのです。その検査機関であるスイスのクロノメーター検定協会COSCは、カール F. ブヘラのムーブメントの精度を定期的に検査し、その品質を保証しています。しかし卓越した品質は時計の内部だけではありません。つまり時計の初期設計から、世界6カ所にあるブランドブティックにおけるショッピング体験、顧客に対するアフターセールスサービスに至るまですべてのステージにおいて、最高のスタンダードを築かなければなりません。こうして、これらの適切な判断のもと、高級時計財団(FHH) はカール F. ブヘラを卓越したマニュファクチュールの一社に加えました。そして、カール F. ブヘラもパートナーブランドとしてFHHの目的を支持し、伝統の維持と知識の共有に寄与しています。すべて、卓越性という名のもとに。
革新
カール F. ブヘラはこれまでにも常に新しい道を切り開き、真のパイオニア精神を示してきました。マイルストーンとなった ペリフェラル式巻上げ機構. のような優れた技術の実現もその成果の一つです。この両方向巻上げ式自動巻機構はペリフェラルローターによってパワーが供給されます。この原理に従い、初めてシリーズ生産に成功したムーブメントが自社製キャリバーCFB A1000。そして、それをさらに洗練させた技術がダブルペリフェラル トゥールビヨンです。特許取得済みのこの構造ではトゥールビヨンのケージが外周にある3つのボールベアリングで支えられており、あたかも宙に浮いているように見えます。ここまで高度な専門技術は、維持だけでなく保護も必要です。そのため、当ブランドは時計メーカーとして初めて自社の製品にCLR-Ligaと呼ばれるテクノロジーを採用しました。ブランドのオリジナル製品には、ナノ構造体を利用した、控えめながら偽造防止のレーザーシグネチャーが施されており、本物であることがひと目ではっきり識別できます。これは、真の革新力を持つ時計にふさわしい画期的な技術です。2021年、カール F. ブヘラは自社製キャリバーMR3000でペリフェラルテクノロジーの新時代を開きました。このキャリバーは マネロ ミニッツリピーター シンフォニーに搭載され、「トリプルペリフェラル」の刻印が入っています。